ポッジャー、ブレコン・バロック/ビーバー:ヴァイオリン・ソナタ集
2025年06月16日 (月) 19:00 - HMV&BOOKS online - クラシック

ビーバー芸術の洗練を名手ポッジャーと味わう
モーツァルト父子に先駆けザルツブルク大司教の宮廷で活躍、ドイツ語圏随一の凄腕ヴァイオリン奏者兼作曲家として高い名声を博し貴族にも序されたハインリヒ・イグナーツ・フランツ・フォン・ビーバー。その芸術の粋が示された1681年の独奏ソナタ集に、現代を代表するバロック・ヴァイオリン奏者のひとりレイチェル・ポッジャーが正面から向き合い、見事な演奏解釈のアルバムに結晶させました。
ビーバーが主君ザルツブルク大司教マクシミリアン・ガンドルフに捧げた曲集としては、変則調弦(スコルダトゥーラ)を駆使した異例の手法がめだつ『ロザリオのソナタ集』(1674〜78年頃)が有名ですが、作曲家37歳の年に刊行されたこちらの曲集では変則調弦の利用を最小限に留め、より洗練された技巧と表現力を追求するものとなっているのが特徴。ビーバーならではというほかない美しい和声と歌心がきわだつ名品揃いで、近年は競合録音も少なからずありますが、ポッジャーは豊かな活動歴に裏打ちされた精緻にして端正な演奏を通じ、まさに彼女でなくては成し得ない境地を味わえる充実解釈に仕上げています。
当該曲集からの5曲に加え、鳥や猫、蛙の啼き声や銃士の活躍などをヴァイオリンで活写する『描写的ソナタ』(ビーバーの自筆譜はハインリヒ・シュメルツァー[1620/23-1680]の作品を筆写したものという説あり)も収録。手練の通奏低音陣と共に、バロック期の南ドイツらしい遊び心も縦横無尽に楽しませてくれるのが嬉しいところです。(輸入元情報)
【収録情報】
1. ビーバー:ヴァイオリン独奏(と通奏低音)のためのソナタ集(1681)より
ソナタ第5番ホ短調 C.142
ソナタ第1番イ長調 C.138
ソナタ第2番ニ短調 C.139
2. ビーバー(あるいはシュメルツァー):描写的ソナタ イ長調 C.146
3. ビーバー:ヴァイオリン独奏(と通奏低音)のためのソナタ集(1681)より
ソナタ第6番ハ短調 C.143
ソナタ第3番ヘ長調 C.140
レイチェル・ポッジャー(ヴァイオリン)
使用楽器:ジェノヴァのアントニオ・ペザリーニ1739年製作のオリジナル楽器
弓:ルネ=ウィリアム・グロップ製作のオリジナル弓
ブレコン・バロック(古楽器使用)
マルツィン・シヴィオントキェヴィチ(チェンバロ、オルガン)
エリザベス・ケニー(テオルボ、バロックギター)
ダニエレ・カミニティ(アーチリュート)
市瀬礼子(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
フレッド・トーマス(打楽器:2)
録音時期:2024年12月
録音場所:イングランド、グレート・ヘイズリー、セント・ピーターズ教会
録音方式:ステレオ(デジタル)
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